STAFF

松本 昌明

提案型の開発ができる技術者に

経営戦略部

新規事業推進室 兼 モータドライブ事業部
モータ技術部グループ(開発・設計担当)

松本 昌明

2014年入社

環境に配慮した製品開発

松本 昌明

私は主にエレベータ用巻上機や同期リラクタンス電動機などの開発業務に従事しています。同期リラクタンス電動機はあまり耳馴染みがないかもしれませんが、回転子鉄心に誘導電動機のような二次導体(アルミ・銅)、永久磁石型同期電動機のような磁石がなく、電磁鋼板(鉄)と空気のみで構成されているのが最大の特徴です。

なぜ同期リラクタンス電動機を開発したかというと環境問題やエネルギー問題への関心の高まりから、国内外ともに各種産業機器・装置の省エネルギー化・省資源化が求められているからです。特にモータは産業用電力エネルギー消費の60~70%を占めるとも言われていて電動機の高効率化は省エネルギー化に向け大きく期待されています。電動機の効率はIEC(国際電気標準会議)の発行する規格によって効率クラスが分類されていて、世界各国で電動機の効率規制が法制化されています。2014 年3月には国際規格としてIEC60034-30-1 が発行され、プレミアム効率を上回る効率としてIE4効率(スーパープレミアム効率)が規定され、更なる省エネルギー、高効率化の要求があります。

各社がしのぎを削って新製品の開発に取り組んでいますが、現在一般に販売されている電動機でIE4相当以上の効率を達成しているのは、永久磁石型同期電動機しかないのが現状です。この永久磁石型同期電動機に用いる磁石には一般にネオジムやジスプロシウム等の高価な希土類元素が使用されています。希土類元素は海外からの輸入に頼っているのが現状で、2010年に発生したレアアースショックが再来した場合、インバータ駆動される高効率電動機の安定した供給が難しくなります。安定した価格とIE4以上の高効率の双方を達成するインバータ駆動の電動機を開発することを目的として、同期リラクタンス電動機の開発及び上市に向けた活動を行っています。その結果、私共調べによると磁石レスとしては世界初となるIE5効率相当の同期リラクタンス電動機の開発(試作機)に成功しました。

開発業務で成長を実感

松本 昌明

この会社は若いうちから様々な経験をさせてもらえる環境にあります。
例えば、前項の同期リラクタンス電動機の開発もそのうちのひとつで、新しい電動機の開発は当然のことながら従来品とは全く異なります。例えば、回転子鉄心形状は一から設計する必要があります。1台試作するのにも試作型製作などで相当な費用がかかりますが、入社して僅か数年の若いうちからこのような経験をする機会を与えられます。新しい鉄心形状を自身で応力解析、電磁界解析を繰り返し行いながら設計したものが形になり、さらに実際の電動機にして試験までを行うという一連の手順を経験できたということが、私を成長させてくれたと思います。

広くアンテナを張り情報を得る

松本 昌明

この会社の強みは、何と言っても社会インフラに不可欠な製品を取り扱っていることです。例えば、電動機は電気エネルギーを機械エネルギーに変換できる唯一の製品として、私たちの生活に大きく貢献しています。それを開発する技術者としては、有用な情報を得るために見聞を広めることが大切であり、普段から文献に目を通したり、講習も積極的に受講しています。

また、私は東芝の研究所で実習する機会にも恵まれました。今も当時の仲間と交流することが多く、仕事上の繋がりもできています。そのような仲間との何気ない会話から、これからの電動機業界の動向や、お客様が何を求めているかなどの情報を得ることも大切だと思っています。

これからは、電動機が使われる分野ごとにますます要求が高度化してくるはずです。ニーズをいち早くつかむことはもちろん重要ですが、言われる前に行動を起こす、すなわち提案型の開発がより重要になるでしょう。インフラという視点で広く社会を見ることで、価値ある提案ができると私は信じています。