高圧進相コンデンサ・直列リアクトル
高圧進相コンデンサのQ&Aを区分ごとにまとめてあります。該当するものを下記より選択してください。
一般
- 50Hzコンデンサを60Hz地区で使用できるか。またこの逆は?
- SCで使用している油の種類は?
- PCB入りコンデンサを新品の鉱油入と交換した。旧品の処置をどうしたらよいか?
- 進み電流で使用した場合どのような悪い影響があるか?進み電流:進み力率?
- 力率改善のためのコンデンサの容量計算式は?
- コンデンサの静電容量は?
適用
8%,13%SR付き
保護接点
放電抵抗・放電コイル
ガス封入式
ソリジコン
直列リアクトルのQ&Aを区分ごとにまとめてあります。該当するものを下記より選択してください。
一般
一般
- 50Hzコンデンサを60Hz地区で使用できるか。またこの逆は?
- 50Hzコンデンサの60Hz地区での使用は、容量および損失が1.2倍となるためにできません。
60Hzコンデンサの50Hz地区での使用できる(但し容量は1/1.2倍となる。)
- SCで使用している油の種類は?
-
- SRTR → PCB使用
- ORTR → 鉱油使用
- BRTR → 合成油使用(PCB油ではない)
- ERTR → 合成油(PCB油ではない)
- CRTR → 植物油(PCB油ではない)
- PCB入りコンデンサを新品の鉱油入と交換した。旧品の処置をどうしたらよいか?
- メーカーで引取ることはできません。国が定めた処理施設で適切に処理することになっています。それまでは、客先で適切な方法で安全な場所に保管していただくことになっています。
- 進み電流で使用した場合どのような悪い影響があるか?進み電流:進み力率?
- 次のことが考えられます。
コンデンサ設置点の電圧が送電端よりも上昇し、接続されている機器が過負荷になったり、絶縁が脅かされる。
- 力率改善のためのコンデンサの容量計算式は?
-
- COSφ1:力率改善前の力率
- COSφ2:力率改善後の力率
- Q :力率をcosφ1からcos2に改善するためのコンデンサの容量(kvar)
- P :消費電力(kW)
- コンデンサの静電容量は?
- 静電容量Cは、次式で計算されます。
C=Q/(2πfV^2)×10^9(μF)- Q:定格容量(kvar)
- f:定格周波数(Hz)
- V:定格電圧(kV)(kvar)
- (例)100kvar-6.6kV-50Hz(内部結線がY結線の場合)
- C=100/(2π×50×6600^2)×10^9
- =7.31(μF)
適用
- 変圧器容量に対するコンデンサ容量の選定方法は?
- 負荷容量と力率によりコンデンサ容量を決定しますが、一般的には変圧器容量の1/4~1/3としています。
- 標準コンデンサは重汚損地区へ適用できるか?
- 標準品は適用できません。
8%,13%SR付き
- コンデンサ用直列リアクトルを13%で使用したい。定格容量、定格電圧は?
- L=13%のときのSC,SRの定格は、カタログをご覧ください。
計算式は下記となります。- コンデンサ定格電圧(Vc)
- Vc=V・(1-0.01×α)
- コンデンサ定格容量(kvarc)
- kvarc=kvar・(l-0.01×α)
- リアクトル定格電圧(VL)
- VL=0.01×α×Vc/√3
- リアクトル定格容量(kvarL)
- kvarL=0.01×α×kvarc
- V:回路電圧,α:直列リアクトルの容量(%)
- (例)回路電圧6.6kV、コンデンサ設備の出力が100kvarで、13%リアクトルを使用する場合
- コンデンサ定格電圧=6.6/(1-0.01×13) = 7.59kV
- 定格容量=100/(1-0.01×13) = 115kvar
- リアクトル定格電圧=0.01×13×7.59/√3 = 569V
- 定格容量=0.01x13x115 = 15kvar
- 3組の100kvarコンデンサの内、1組だけ13%リアクトル付とした場合の問題点は?
- 高調波成分が少ない場合は、特に問題はありません。
高調波成分が多い場合は、6%リアクトルを使用した分路への高調波流入量の増加によるリアクトルの過熱、回路共振による過熱等の問題が発生する可能性がありますので、全て13%リアクトル付に交換することを推奨いたします。
保護接点
- コンデンサの保護用接点は自己保持するか?
- 自己保持しません。
- コンデンサの内部圧力保護接点でLBSをTripさせたいが問題あるか?
- LBSは過大な電流をしゃ断することができません。
従って、保護接点の動作時点での事故電流が短絡事故相当の場合、しゃ断失敗のおそれがあります。原則的に、接点信号はしゃ断器のTripまたは警報に利用することをお奨めします。
放電抵抗・放電コイル
- コンデンサの放電抵抗直は?
- 残留電圧値が5分以内に50V以下となるような値になっています。
- コンデンサに内蔵している放電抵抗をDCRというが、DCRとは何の略か?
- DisCharge Resistor の略です。なお、放電コイル(DisCharge coil)は『DCC』と略します。
ガス封入式
- ガス封入式コンデンサとは?
- 内部絶縁に油を使用せず、SF6ガスまたは窒素ガスを封入したコンデンサをいいます。
また、SF6ガスとレジンの複合絶縁で構成される乾式コンデンサもあります。
当社では現在製作していません。
ソリジコン
- ソリジコンRDS140C-S1500PFは扱っているか?
- 以前は、製造していましたが、現在は製造していません。
一般
- コンデンサ用直列リアクトルをコンデンサ容量の6%に選んである理由は?
- 投入時の突入電流を低減し、かつ第5高調波に対して誘導性リアクタンスとするためです。
- 一相分で考えると、
- Ec=I/ωC、 EL=ωLI
- 容量は
- QL=EL・I=ωLI2
- Qc=EcI=1/ωC・I2
- 第5高調肢に対するインピーダンスは
- Z5=5ωL-1/5ωC
- ここで、Z5=0とすると、QLは4%以上あればよいが、誘導性とするために余裕をみて6%としています。
- 定格電圧の基準は?
- 6600Vは7020/√3×0.06=243V が定格電圧となります。
- リアクトルの端子UVW、XYZのどちらにコンデンサを接続すればよいのか?
-
XYZにコンデンサを接続してください。ただし、UVWに接続しても特性上は問題ありません。
- 6kVリアクトルの耐圧は?
- AC22kV となります。
- リアクトル保護用接点(温度上昇によって閉じるa接点)を後付けできるか?
- 現在の直列リアクトルには保護用接点を標準付属としていますが、既設品への取付けは、改造が必要となりますので、当社へ送付いただく必要があります。